「こんにちは」と挨拶した瞬間にチャイムがなって、何もしないで教室に帰って行く
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そう、何事も「ちりも積もれば山となる」。このしつこい継続はいつかは大きな物になる。
私は子どもの頃、母親の実家で、石に水が穴をあけているのを目の当たりにして驚いた。毎日屋根から落ちるしずくで、たった一粒の水滴が継続・反復の力で大きな石に穴をあけてしまうのである。鍾乳洞などはその代表的な作品ではあるが、私は子供の頃、その一粒の水滴の力に感動を覚えたのを決して忘れないし、そのちょっとした実行でも積み重ねればものすごい力になる事を信じて、またその考えを基に「天才は有限、努力は無限」の実行をして、結果を出してきた。
過去に投擲<円盤投>での日本最高記録を出したI君も、決してずば抜けた才能の持ち主ではない。そして女子で同じく日本最高記録を達成したNさんも、全く普通の女の子だった。大切なのは、その少しくらいという時間のじつこい積み重ねが結果を出す事になるという事である。
子供とのコミュニケーションも、その考えが元になっている。そしてその行動を子供達は見て変身<心>する。
私の陸上競技部は、昼休みに自主練習をしている。内容は好きな事でよいから鉄棒をしたり、ハードルを跳んだり、ベンチプレスをしたり、土で団子を作ったり……さまざまであるが、グランドにやってくる。そのわずか15分の昼休みではあるが、ここが前向きなリズムを作り出す大切な時間である。
ここで変身した者が何人いたか。みんなはグランドにくると、「こんにちは」と元気よくグランドに挨拶をして入ってくる。そこから自主練習が始まるのであるが、昼休みは忙しく、生徒会の委員会や子供達の会議などで時間を割かれる事が多い。しかしながらおもしろい事に、この昼の自主練習にはまってしまうと<=リズム性の原則>、普通は委員会などの用事でこないはずなのに、委員会が終わってから数分しかなくてもやってくる。そしてもっとおもしろいのは、グランドに「こんにちは」と挨拶した瞬間にチャイムがなって、何もしないで教室に帰って行く者もいる。ここに味噌がある。みんなはどうせ練習出来ないのなら行かない方がましだと考える。ここが違う。たとえ練習が出来なくても挨拶だけで終わっても、「グランドにくる」という実行の継続に価値がある。ほんの少しでも大切にしようという段階から、体がリズムでグランドに行く事を覚えさせている。リズムとはすばらしい物、ゆえに私はトレーニングの法則の中に、勝手に「リズム性の原則」を加えて子供達に指導→実践している。今までおもしろい実行をした彼<M君>が、何と3年生時に日本一になってしまったのはもっとおもしろい結果であった。時間とリズムはとても大事である。
(田中由一『努力は無限 未来志向の教育実践学』文芸社)
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こんばんは。
今日、毎月定期購読している『教員養成セミナー』を買いに本屋さんへ行ったら、
上の本を発見しました。
「近隣の中学校教員が書いた・・・」と紹介されているではありませんか。
よーく見てみると・・・
は!!
この先生は!
(たぶん今も)母校にいる先生ではありませんか!!
この本の中に、母校の写真があったので、今も母校にいるかも。
(母校、ばれますか?ばれないですよね?w)
田中由一先生は、ボクが中学生の時は、隣の中学校の先生で、陸上部の顧問でした。
ボクが中学卒業して1年後ぐらいに、母校に赴任してきた先生です。
有名な先生で、
プロフィールにもありますが、陸上部監督として赴任した中学校全てで県総合優勝達成しているというスゴイ先生です。
なので、ボクが中学生の時は、隣の中学校の陸上部が全国大会行ったり、母校に赴任してきたら、母校の陸上部が全国大会に行ったりで・・・。
中学を卒業し、高校2、3年生のときに、バスケ部の外部コーチとして母校に通っていたときから、陸上部の生徒は、普段からマスクしていたりと、なにやら怪しかったですがw
全て、田中先生の指導法なのだと思ってました。
母校の先生が書いている本だし、陸上部で有名な先生だし、教育方法も学べるし、
即買いでした!
まだ半分くらいしか読んでないけど、
教師には必読書かと思われます。
もちろん、子育てや教育に関わる全ての人にもおススメとなっております。
もしくは、それ以外の人たちにも読み応えがあるかもしれませんね。
今後、活用していきたい本です。
当たり前のことを当たり前にする。
これを大切にしなきゃいけない時代。
- 作者: 田中 由一
- 出版社/メーカー: 文芸社
- 発売日: 2011/05/01
- メディア: 単行本
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