そこのとこはもう一つわからんのですわ

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◆ブレイクスルーは愚問から―――森

 いろいろな分野の専門家の中でも、名を成した人ほど、「わかりません」ということを気楽に言うようです。「そこのとこはもう一つわからんのですわ」と平気で言う。これは不思議です。「わかりません」ということを言えるか、言えないか。言ってしまえば、ずいぶんラクになるのになと思います。


養老孟司森毅『寄り道して考える』PHP文庫)

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このお二人による対談は、1996年のもの。
ちょい昔になりますが、
世の中を見る目、考える力のために、面白い本だと思います。
時代のずれからか、あるいは、対談者も読む者も人間ですので、考え方の違いもあります。
が、そこは寛容性ですね。
価値観が多様化している現代にあっては尚更。



分からないことは分からない。と言える人でありたいと思います。

知ったかぶりは、するのもされるのも何となく嫌です。

ソクラテスは、「知らないことを知っている」が故に、賢人と云われたのです。たぶんw

理解し難いことはたくさんありますが、
徹底的に突き詰めて真理を探究するすることも大切ですが、
自分なりの答えでもいいので、ある程度のところで納得することも大切だと思うのです。
それこそ、身体的、感覚的な感じで。

少なくとも、
「なぜ」「どうして」
という疑問は、常に持っておきたいですね。


知らないことは知らないとして、そこから学びの姿勢を貫いていきたいと思います。

これは、教師としても大切な姿勢ですね。

完璧な人間を演じるより、知らないことを知らないと言い、だから勉強するんだという姿勢。努力する姿勢を示すこと。
努力することの模範でありたいと思います。

子ども達は、大人をよく見てますよね。
ごまかしは効かないです。
というより、自分で自分をごまかすことなんてできないんですけどね。
う〜ん。「そこのとこはもう一つわからんのですわ」