知識の貯蓄よりも、さらにいっそう大切な徳の貯蓄
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貯えた知力がいかなる時に役に立つかは、分からぬものである。分からぬけれども、早晩役に立つ。ただ目前に横たわる必要のためにのみ得る知識は、それはドイツ人のいうパン学問である。パンを得てしまえば、もはや役に立たぬ。ゆえにいかなる時にも、いかなる場合にも利用なし得ることのできる知識を、平生貯蓄することを心がけたい。
かかる知識を養いかつ貯えるには良書を読み、有益な談話を聞き、自分以上の人と交わり、あるいは静坐黙想し、しかして心に得たことは、これを心の蔵のうちに奥深く入れるようにしたい。いわゆる、高尚なる意味における学問の方法で、それには今述べたほかにもなお種々あるであろうと思う。
しかし、知識の貯蓄のみで、世の中を渡るときは、はなはだしき寂しさを感ずる。世間の人を見るに、怜悧の人は談話の相手がない。いずれを見てもすべての人が馬鹿らしく、ともに語るに足らぬように見え、したがって不愉快に世を渡る者が多い。とかく知識のみの人は、人に対し威張り、ツンとし、傲慢である。ここにおいて知識の貯蓄よりも、さらにいっそう大切な徳の貯蓄ということが必要となる。
(新渡戸稲造『修養』「第八章 貯蓄」260-261頁、タチバナ教養文庫)
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本日の
Def Techの武道館ライブは、DVD発売を大いに期待し、次への目標へと目を向けて足を止めないでおこうと思います。
とりえず、無事に、そして大成功で終わったようなので、それだけでも歓喜できるというものです。
さて、
ひょんなことから、明日から2日間、1泊2日のとある研修を受けに行きます。
in 静岡県!
学べる機会をいただき、嬉しく思います。マジで。
こんな機会は、滅多にないですからね。
研修は初めてなので、内容はとにかく。
大いに学び、知力を鍛えると共に、「さらにいっそう大切な徳の貯蓄」も心がけていきたいと思います!
風邪には気をつけながら・・・。
知識をどう使うかは、その人の“智慧”次第ですからね。
同じことを学んだとしても、それを生活や仕事、社会において、どう還元していくのかは、その人次第です。
だから、“学習”には、“主体性”が重要になってくるんだと思います。
では、また。
- 作者: 新渡戸稲造
- 出版社/メーカー: たちばな出版
- 発売日: 2002/07
- メディア: 新書
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