引き出し手によって、人間というのは底知れぬ力を発揮する

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 引き出し手によって、人間というのは底知れぬ力を発揮するものだ。
 このエピソードで藤吉郎が成功したのは、まず、
“なんのためにこの仕事をやるのか”
 という目的を、下で働く者全員にしっかりと理解させたことである。そして次に自分の属する組に入って自分の仕事のシェアを知らせたことだ。これによってひとりひとりが仕事に対するよろこびとやりがいを植えつけられた。さらに出した成果に対しては、正当な、あるいはそれ以上の評価をし、褒美を与える―――この方法が、秀吉の人の育て方、リーダーシップだった。
 そしてこれこそが、身分の低い出自ながら、ついに秀吉に天下を取らせた原動力のひとつだったに違いない。


童門冬二『泣ける戦国ばなし』「機転と才覚で天下を取った、人たらしの名人」132-133頁、WAVE出版)

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歴史上の人物についての評価は、人それぞれですし、事実と真実がごっちゃになっている場合も十分ありますし、なんせ人間である以上、長所・短所があるのが普通ですね。

しかし、歴史上の人物の偉業、思想から学ぶことは多いです。

結果がどうであれ、その人の行動・思想を自分がどのように消化し、活かしていくのかが大切だと思います。

歴史から学びつつ、常に未来に視線を向けていきたいですね。

恩師も数々の歴史上の人物の偉業を紹介しつつ、ボクたちに生き方を教えてくれています。

当時の社会情勢や文化、各国の状況など、今にそのまま当てはめることは難しいけれども、今の時代でも学ぶことがあり、これから生きて行く上で大切なことを教えてくれており、示唆に富むことに違いはない。

結局、時代や社会、環境が違えども、根本である“人間”の姿には変わりないのだから。
時代や国境を越えて、万人に共通する“人間性”が内在しているってわけですね。


さて、学習支援ボランティアも残りわずかとなり、講師として現場に立つ日が近づいてきました。

ペーペーの自分ですが、少しでも自身の教育観を確立していけるための土台は固めておきたいです。

子どもたちにも、“何の為に勉強しているのか”という目的観をしっかりと持たせてあげたいと思います。


泣ける戦国ばなし

泣ける戦国ばなし