読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

目に見えないこの暴風の含む不正の波も腹の底から憎かった……

日記 読書 教員採用試験 歴史 倫理 映画

f:id:mind1118:20120814165209j:image

        • -

 この大悲劇の原因の根はいったいどこに求めたらよいのであろうか……。
 ある者は江戸時代の庶民が泰平の夢をむさぼり過ぎたのだという。されば、泰平とか平和とかを永続させることは罪悪なのであろうか?
 またある者は、鎖国が日本人を文明の進歩から除外し、遅れさせたために引き起こされた悲劇だと……。
 しかしこれとても物の一面観に過ぎない。絵の描きたい人間に、むりに精密機械の習熟を強いる権利がいったい誰かにあるというのだろうか……?
 ここにただ一つはっきりしていることは、この騒ぎの直接原因は「黒船の渡来ーーー」にあったということだ。
 これは必ずしもペルリの率いて来たアメリカ艦隊だけを指すものではない。羅針盤によって航海術に長じたヨーロッパ人(白色人種)がその文明の道徳観の中に、ある大切なものを欠いていた結果、計らずも地球上のあらゆる地域に「分割統治ーーー」の競争を産み出し、その競争の手が日本列島に及んだ事を指すのである。
 いうまでもなく、彼らのこの競争は一視同仁の神仏の眼から見れば許すべからざる不正である。彼らが彼らの欲する領土を分け奪りするために、あらゆる地域の先住者たちを奴隷にしてよいなどと言う論理はけして成立しない。にもかかわらず、それが今の時代の激流で、その激流が日本の泰平、日本の鎖国を許さぬところに追い詰めて来ているのだ。
 翌朝桂小五郎は、尾寺と飯田を小塚ッ原の回向院に先行させ、自分は伊藤を連れて死体の引き取りに行きながら、しみじみと日本の運命について考えさせられた。
 彼は幕府も憎かったが、目に見えないこの暴風の含む不正の波も腹の底から憎かった……


山岡荘八高杉晋作(1)』「江戸の松陰」299-300頁、講談社、1986年)

        • -


山岡荘八高杉晋作(1)』読了。

本の中で登場人物が躍動する。生き生きと描かれているので、松陰が死んだ時も、「アァ、死んでしまったのか・・・」と本の中で死を感じることができた。これは今まで読書をしてきた中でも珍しい経験でした。

これは筆者の腕なのでしょう。山岡荘八さんは素晴らしいです。
読書の素晴らしさを改めて実感しました。
読書は、もう一つの世界を体感できます。国境や時代を越えて。


なにやら、近隣諸国とのトラブルが報じられていますが、「中国や韓国は悪いヤツらだ!」「なんなんだあいつら、チョーむかつく!」とかの一方的な見方は避けたいですし、むしろ中国や韓国は恩のある国ですからね。
でも、領土問題は簡単に済む話しではないと思います。
「じゃ、そちらに譲りますよ」って、そんなもんじゃないでしょ?

この問題の根っこの部分をもっとよく見ないといけないと思いますし、背景をしっかりと見なければいけません。歴史に学ぶことが大事ですね。
なんか、韓国や中国を嫌ってる友人もいるんですが、なんで嫌うのかよく分かりません。
やっぱり、政治的な面ではなにかと問題が生じるのはいたしかたないのかと思いますが、その辺は勉強不足です;

ただ、これまで見てきたように、文化・芸術、スポーツ等の人間的交流では、簡単につながりあえると思うんです。
というか、本当の友好関係って、そこなんじゃないかと思うんです。

この領土問題の行く末や解決策には大変興味あるんですが、この議論ばかりはできないです。

もっと、他に重要な問題が足元にあるはずです。身近なところにこそ、考えるべき問題なり課題なりがあるはずです。

「目の前の一人の人間とともに幸せになる」というのが究極のところだと思います。

それは、領土問題と深ーいところでつながっているのかもしれませんが・・・。まず目を向けるべきは・・・?ってことですね。

それに、一方的なメディアの報道を信じるのも、ちょっと考えてみるべき。と思う。


ps,
まずは、教採2次選考の模擬授業、面接のことを考えねばなりません。
明後日に控え、今日は、先生方に模擬授業を見てもらいました。
5分間だけども、やっぱり奥が深くて、普通の研究授業並みのアドバイスを頂きました。感謝。
もっと、工夫すべき点がありますね。
そして、校長先生からも面接に関して、アドバイスを頂きました。
本県で取り組んでいる学力向上にむけての取り組みや授業、生活指導についての考え方等々・・・。感謝。

明日、また練り直して、本番に挑みます。
堂々と、朗らかに臨みます!


pps,
職員室で映画「おおかみこどもの雨と雪」が話題になっていました。
この映画を見た先生が絶賛していました。

感動して、ハンカチを持参して行った方がいいとのこと。特に、子どもをもつ母親、子育て中の母親には見てほしい作品だとのことです。
アニメだし、オオカミだし、とかそんなことを取っ払って、素晴らしい映画だそうです。

早速、お子さんがいる先生方が映画を観に行く計画を立てていました。
ボクはそれどころじゃないんですけどね・・・。でも、ね。そんなこと言われたら・・・。ね?w

子育て中のお母さん、お父さんたち、ぜひ!ご家族でどうぞ!
ボクも観てみたいと思います。



f:id:mind1118:20120820190303j:image


高杉晋作(1)(山岡荘八歴史文庫77)

高杉晋作(1)(山岡荘八歴史文庫77)

高杉晋作(2)(山岡荘八歴史文庫78)

高杉晋作(2)(山岡荘八歴史文庫78)