ものごとの道理を悟ったときは、それを友人同士お互いに確かめあうべき

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 学ぶことを単なる稽古や遊戯としか思わず、実地の有用性を無視してかかり、いたずらに年月を費やして学業をすたれさせてしまうことは、十分に反省すべきことです。これは学問の成績・上達ということは、学ぶ者の意思や気力が先で、理屈や筋道などは後からついてくるということを示すものです。細々とした礼法や規則でいくらやかましいことを強制したところで、どうにも仕方がないことなのです。
 学ぶ者が自分の力で得るところがないのに、周りでくどくどいうのは聖人や賢者の戒めるところです。しかしたまたま得るところが一つあったということで、そのまま黙り込んで自分だけのものにしてしまうのは、僕は大変醜いことだと思います。読書をどういう気持ちでするかといえば、そこから学んでいまの世の中に生かしたいと考えるからではないでしょうか。書物に書かれてることはすべて昔のことで、それを学んで行なうというのはいまの時代のことです。いまと昔は決して同じではありません。したがって書物と行為がすべて一致するなどということは絶対に有り得ません。しかも一致しないということで、いろいろな疑問が生じてくるものなのです。これが大切なのです。
 ものごとの道理を悟ったときは、それを友人同士お互いに確かめあうべきで、これは必ずできることでしょう。ですからそういうことに一人沈黙を守るという人は、自分で得たことを他人に語るほどのものでないという場合か、あるいは相手を語るに足りない人物だと軽視していることになります。
 僕の気持ちはそういうことではありません。話すことがなければ話をするわけにはいきませんが、少しでも語ることがあれば、どんな人に対しても一緒に話しあうべきです。まして同学の友人ならなおさらのことです。どうかこの塾に来て学ぶ諸君たちは、すべて大きな志を抱いた人間であり、世間のつまらない俗人の中ではひときわ高く抜きん出ているのだという自覚を持ってください。僕は君たちのことをもの足りなく思っているわけではありません。しかしたまたま感じることがあったので、ここに書いてみなさんにお示しするしだいです。(安政五年 諸生に示す)


童門冬二 『魂の変革者 吉田松陰の言葉』「第6章 草莽崛起篇」280-282頁、学陽書房、2012年)

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うちの学校は、前後期の2学期制でして、今日が前期の最終日でした。

ということで、子どもたちに成績表を渡しました。

「家に帰りたくない〜!」と嘆いている子もいましたが、そんな厳しい家庭なのか?!
◎が多い子も△が少しある子も、それぞれ課題をもって頑張ってほしいと思います。


3学期制とは違い、成績をつけるのは2回。夏休み前に成績をつける多忙さは未経験。3学期制より楽だと職場の先生方は言っていました。
夏休み中に、ある程度成績をつけておき、9月の様子で少し訂正し、完成。
とは言うものの、公開授業あり、運動会ありで、成績提出締め切り前は、バタバタの職員室でした。

初めて成績を作成しましたが、周りの先生方に色々教えてもらいながら、なんとか無事に完成することができました。

少し厳しめにつけたかな・・・;

まぁ、後期に向けて頑張ってほしいところです。

3連休を挟み、来週から後期が始まりますが、もう一度、4月のときの気持ちで学級経営にあたりたいと思います。

子どもたちと共に、再度、学校とはどういうところか、学ぶこととはどういうことなのか、考えていきたいと思います・・・。


魂の変革者 吉田松陰の言葉 (人物文庫)

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