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集合体は、組織的な個人の人格性の抹殺の上に成り立ち、共同体は互いに向かい合うことによる人格性の高揚とその確認の上に成立する

日記 教育 教師論 倫理 社会・組織 道徳教育 勉強

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 対立する世界にたいし望ましい制度の改革を求めて、共通の認識、共同体の意識なくして闘うところでは共同体の志向する精神は存在しない。共同体の志向する精神が成立するのは、現実をめぐって共同体自身の内部から生ずる闘いがなされるところである。しかしここで未来もまたともに決断される。すべての政治的な〈実践貫徹〉とは、秘密にみちた歴史の見渡しがたい過程にあって現実の瞬間にはたらく中心的変革作用へおくられた援軍にすぎない。道はすべてこの目標以外のところへは導くことはあり得ない。

 けれども、このようにすべてが集団化され、混り合わされて行進している集合体の中にあっては、自己が努力しようと考える共同体とはそもそも何か、だれが予想できよう。各人は自己が思っているとは正反対のものに服するのである。集合体は結合ではない。ひとかげらに束ねたものにすぎない。すなわち、束ねられた個々の人間が並び立ち、共通の装備をし共通の武装をし、人間をつぎつぎとただ大量に行進にかり立てるだけである。しかし、共同体とは、つまり、生成しつつある共同体(われわれは今までのところこのような共同体しか知らない)とは、もはや多数の人格の並列的存在ではなく、相互に支え合う存在の共同体である。この多数の個人も共通の一つの目標に向かって動いてゆくが、しかしいたるところで相互に他者と動的に向かい合い、〈われ〉から〈なんじ〉への流れを経験する。共同体は共同体が生ずるところに存在している。集合体は、組織的な個人の人格性の抹殺の上に成り立ち、共同体は互いに向かい合うことによる人格性の高揚とその確認の上に成立する。今日の集団生活への熱狂は、共同体の人格の鍛錬や浄化向上からの逃避であり、世界の心臓に自己を賭けることを要求する生命的な対話からの逃避である。

 

 

マルティン・ブーバー、植田重雄訳『我と汝・対話』「対話」226-227頁、岩波文庫

 

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徐々に日も長くなり、気温も高くなってきました。

GWも過ぎ、5月も中旬。子どもたちも新学年に慣れてきて、ダラッとなりそうな時期ですが、さすが我が後輩w 授業中は集中して取り組むことができています。休み時間は元気いっぱいに外で遊び回る。なにより素直な子たちばかり。先生方のこれまでの地道な取り組みと、家庭・地域と協力して教育活動を展開している賜物だと感じます。

子どもたちの学習意欲を下げないように(というよりもっと高めていくように)したい。

 

もちろん、子どもですから、授業中に集中が切れてしまうこともあります。集中力を持続させるというのは難しいもので、これは大人も同じですね。そこで、ちょっとした声かけでふと授業に戻ることもできれば、少し話題を変えて子どもたちの気持ちをこちらにもってくることをして授業に戻ることもあります。(言うは易し行うは難し・・・;)

こちらも日々学び続けているところです。

 

教育の目的は、人格の完成ですが、それは教師も大人も同じ。1人の人間として未熟で未完成な人間です。これは子どもも大人も関係ない。であるならば、教師も指導するという立場と、「同行」者としての立場で子どもと接することが求められます。

共に悩み、考え、共感していくこと。様々な悩みをもちながら生活している子どもたちにとって、共感してくれる存在は、安心できる存在であり、希望の灯台となる。教育は、「共育」。共感、共助の精神です。「同行」の立場である教員が身近にいることは、子どもにとってどれほどの安心感を与えるだろう。安心、勇気、信頼等々・・・これらの心のよりどころがなければ、いくら指導、注意しても子どもの心には届かない。

「この人のようになりたい」という憧れや尊敬の念を持ち、その人に近づこうとする“人格的同一化”が、子どもの人格形成で重要になりますが、その同一化の対象になるのが、大人です。況や、教員こそその代表となるでしょう。

「こんな大人になりたくない」「大人は信じられない」という否定的な感情、不信感をもってしまえば、人格形成に悪影響を与えかねません。

日々の振る舞いが、子どもの人格形成に善くも悪くも影響するという責任感をもっていきたいですね。

 

「道徳教育の研究」のレポート2通完成しました。

人格的同一化、教員の立場(指導的立場と同行者としての立場)、教員の態度などを再度考えてみたわけですが、これを現場の子どもたちに還元していくことがなにより大切な学びとなるでしょう。

子どもたちと共に、人格練磨に励みたいと思います。

 

 

我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1)

我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1)