蒼蠅驥尾に附して万里を渡り
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天才と凡人の頭脳との差別は程度の差別であるという点からみれば、それはたしかに量的な差別にすぎないけれども、平凡な頭脳の持ち主が、個々さまざまでありながらも、何か共通の思考方向を具えていて、そのために、同様の機縁にふれると彼ら全部の思想がただちに同一の進路をたどって同一路線に入ってゆくという有様をみていると、どうもその差別は質的なものであるという気がする。
(ショーペンハウエル、細谷貞雄訳 『知性について 他四篇』「知性について」132-133頁、岩波文庫、1961年)
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「蒼蠅驥尾(そうようきび)に附して万里を渡り碧蘿松頭(へきらしょうとう)に懸りて千尋を延ぶ」という言葉がありますが、これは、わずかしか飛べない青バエも、駿馬の尾につかまっていれば、万里を行くことができる。つたかずらも、大きな松の木にかかっていれば、千尋に伸びることができる、という意味です。
ボクのような凡人である以上、人生における師匠や、周りの仲間や先生、先輩等々の存在は不可欠であり、また、確固たる哲学の上に立って、人生の行路を見定めていかなければなりません。
教採の試験も近づいてきており、今後の進路をどうしていくのか、さまざま考えることもありますが、後悔しないためにも、自分の信じた道を行くしかないでしょう。
経験するすべてが、自身の糧になると信じて。
- 作者: ショーペンハウエル,Arthur Schopenhauer,細谷貞雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1961/03
- メディア: 文庫
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