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われわれ人間というのは、他人から受け入れてもらいたいという強い欲求をいだいている

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 「さて、この実験の目的はピッツやオーヴァストリートのちがいを見いだすことではない。いまの実験で明らかになったのは、たとえどんな人でも、ほかの人の近くにいると、自分の内面の声をききとることや、信念を守ることが、どれほど困難になるかという事実だ。もしこのなかに、われこそは独自に歩けると思うものがいるのなら、胸に手をあてて、自分がなぜ手拍子を打っていたかを考えなおしてごらん。われわれ人間というのは、他人から受け入れてもらいたいという強い欲求をいだいている。でも、自分のユニークな個性や他者とのちがい、これを信じなくてはいけない。たとえ奇妙で、人からよく思われないことでもね。ロバート・フロストはこういっている―――“森のなかでわかれ道に出会った。そしてわたしは―――わたしは人通りの少ないほうを選んだ/すべてのちがいは、そこから生まれた”」

 鐘が鳴った。けれども生徒たちは地面に根を生やしたようにその場を動かず、じっとキーティングを見つめたまま、いまのことばを噛みしめていた。やがてキーティングは生徒たちに一礼すると、歩き去っていった。

 

 

(N・H・クラインバウム 『いまを生きる』白石朗 訳、新潮文庫

 

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11月に入りましたね。昼間は暖かいですが、朝晩は寒くなってきました。

今月もおかげさまで忙しい月となっています。文化の秋、芸術の秋・・・行事も多い季節です。

2013年の締め括りとして、最後まで気を抜かずに走り切りたいですね。

 

さて、先日は、近隣の小学校での公開研究授業があり、町内の幼・小・中学校、また関係者等が集まり、授業を参観し、事後検討をしました。

2年生、3年生、5年生の3クラスが公開していましたが、3クラスとも新任2年目、3年目のフレッシュな先生方でした。

ボクは3年生の授業を見させていただきましたが、授業前から落ち着いている雰囲気で、少し緊張気味。先生が緊張を解すおまじないを子どもたちから聞きだし、笑いを誘い、リラックスした状態で授業に入ることができました。

授業内容は、人権。地元の教育集会所や文化会館などの公共施設の見学を通して、自分たちを見つめること、仲間とのつながりを確かめあうことを実践してきたそうです。

自分の想いをなかなか伝えられない。我慢していることがある。嫌なことをしたり、言われたりしてしんどい思いをしている子、また嫌なことをしてしまったり、言ってしまったりしてしんどい思いをしている子など・・・。

本当に自分の伝えたいことを伝えることができているのか、自分たちのクラスは、思いを伝え合えているのだろうか。

伝えられていない状況にある中で、では、どうすればいいのか。自分たちに何ができるのか、を考えていく。

 

子どもじゃなくても、人間というものは、他人から受け入れてもらいたいという欲求をいだいています。そして、その思いをどう伝えていいのか分からず、子どもたちは喧嘩をしてしまったり、ちょっかいを出して嫌われたりする。

「本当はやさしいのに・・・」

このことに子どもたちは気づくことができるのでしょうか。ここが今回の授業の視点でもあったと思います。

 

担任の先生は、4月から子どもたちと関わり、保護者とも密な連携をとり、また施設見学を通して、そこの職員さんから厳しいご指摘を受けたりしながら、学級づくりに取り組んでました。その中で、様々な苦労や辛いこともあったと思います。それは、1回の授業を見ただけでは分かりません。が、その背景があってこそ、当日の素敵な授業ができたのだと思います。

 

授業を参観するときは、子どもの様子を見ていますが、授業中にちらほらと子ども同士が「つながり合う」光景が見られました。それは、子どもから自然と出る「つぶやき」からうかがうことができたのですが、その瞬間だけで、1つの授業が意味のあるものになったと言っても過言ではないかと思います。

 

授業をする立場と参観する立場では全然違うと思います。授業者の方の目に見えない陰の努力に頭が下がります。勉強させていただいました。

 

3年A組の中には、2年前、学童保育で働いていた児童もいて、大きく成長した姿が見れて嬉しかったです。1年生の時、宿題を見ていましたが、大丈夫かな~と心配していた子がちゃんと授業を受けて、しっかり「書くこと」もできていました。これまた将来が楽しみです・・・。

 

 

ps,

読書の秋ですが、読書量は減っています;

なかなか読み進めることができませんが、これも時間との戦いです。否、自分との戦い。結局は自分自身。

「いまを生きる」は、映画を最初に観て、原作を本屋で偶然見つけました。DVDを買おうかと思うぐらい素晴らしい映画です。管理教育に対し、自由を愛する精神を伝えようとするキーティング先生に出会い、徐々に生徒が変わっていく物語。

この作品のなかには、詩が多く引用されていて(キーティングは国語教師で、詩を中心に授業を展開する)、詩の持つ力というものを改めて感じました。

お薦めの一書です。

 

 

いまを生きる (新潮文庫)

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いまを生きる [DVD]

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