「〇〇がない」ではなく、「自分たちにはこれがある」という、得意なところ、プラスの部分に目を向ける

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 帝国主義の時代は、宗主国が大きければ大きいほど世界を支配できた。二〇世紀に入って植民地はそれぞれ独立したが、支配された後遺症で独立後にうまくいかず、アフリカのようにいまだ混迷している国が多い。下手に人間が人間を支配してしまうと、そのダメージがどれほど大きいかは歴史が証明している。

 大きくしようとするから、「自分たちに不足しているもの」を外から奪おうとする。戦争が恒常的に行われてしまう。小さい社会から始めて「大きくしない」ことを目標にすれば、「〇〇がない」ではなく、「自分たちにはこれがある」という、得意なところ、プラスの部分に目がいくようになる。視点や価値観が変わってくる。これは子育て、教育でも同様だろう。

 

 

(汐見稔幸 『本当は怖い小学一年生』「第4章 「小さな社会」が手応えをつくる」128頁、ポプラ新書)

 

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(006)本当は怖い小学一年生 (ポプラ新書)

(006)本当は怖い小学一年生 (ポプラ新書)