仕事

おまえ自身が敵とみなすものが、おまえ自身の中にある

- この章の主意は「自らこれを取る」という一文に尽きている。「自ら侮る」「自ら毀る」「自ら伐つ」「自ら作せるわざわい」などやさらに「自暴自棄」などもすべて、 「最悪を自ら招くのは、自分自身の原因があるからだ」 ということだ。言葉を換えれば、 「…

三重県鳥羽市の答志島

- 夏の雲といえばだれしも思い浮かべるのが入道雲だ。真夏の強い日差しによる激しい上昇気流が作り出す積乱雲である。 山の端や海上に湧いた小型の積乱雲が、見る間にふくれ上がっていき、巨大な積乱雲の団塊に成長して数千メートルの上空に伸びる。積乱雲が…

その場所で励めばそこが「華」だ

- 自分の生まれた土地がどのような僻地であろうと、それに劣等感を抱く必要はなく、その場所で励めばそこが「華」だというのである。松陰が松下村塾の教育理念としてかかげた華夷の弁とは、松本村という辺境に英才教育の場を興そうとする壮大な意図をうたっ…

生まれたときにわたしたちがもってなかったもので、大人になって必要となるものは、すべて教育によってあたえられる

- 植物は栽培によってつくられ、人間は教育によってつくられる。かりに人間が大きく力づよく生まれたとしても、その体と力をもちいることを学ぶまでは、それは人間にとってなんの役にもたつまい。かえってそれは有害なものとなる。ほかの人がかれを助けよう…

全力を傾注する学業そのもの

- 大次郎は以上の七巻を豊島権平から借りて宿へ帰った翌日から腹痛をおこして九日間寝込んでしまったが、病床で全巻を読破し、抄録もおこたらなかった。この叢書には続篇七冊があるが、それも後に読み終わったことを記録している。 読書録を見ると、読了すれ…

悩みて しかる後 強くなることの いかに荘厳なるかを

- かかる世にありて 恐れることなかれ。しかして汝、ほどなく知るべし、悩みて しかる後 強くなることの いかに荘厳なるかを (ロングフェローの詩) - 新年度が始まり、小学校講師として出発しました。今日は、校長先生から辞令を受け、教職員の皆さんに簡…

優秀な監督は、生徒たちにスポーツの本当の楽しさや、自分を追い込むことの大切さを理解させています

- 原点に返るというのは、簡単なようでいて大変に難しいものです。私は普段、試合に負けたときはすべて監督の責任だと思っています。負けるような試合をする選手を育てたのは私なのです。ですから試合に負けたときは、理由を考えているまでも眠れません。答…

引き出し手によって、人間というのは底知れぬ力を発揮する

- 引き出し手によって、人間というのは底知れぬ力を発揮するものだ。 このエピソードで藤吉郎が成功したのは、まず、 “なんのためにこの仕事をやるのか” という目的を、下で働く者全員にしっかりと理解させたことである。そして次に自分の属する組に入って自…

近況報告

こんばんは。少し暖かくなってきましたね。週末はまた寒くなるそうですが。引き続き、体調管理には気をつけたいです。 さて、今日の夜、教育委員会から電話がありました。講師についてです。市の教育委員会に講師登録をし、市内の小学校へ勤務できるかと思っ…

あの子たちがこの学校にきて、なにかたのしい思い出をもって帰ってくれたら、それで十分なんだ

- 「おれはこの学校にきて十年になる。毎日が冒険だ。さて、なにをしでかしてくれるか。興味津々ってやつだ。あんたたちの学校なら、おおきくなった卒業生が挨拶にくるなんてこともあるだろう。立派に育って、社会人になったりしてな。なかには教師よりも出…

友との語らいから

- 私が小学校の3年生を受け持っていたときのことです。あるお母様から娘のことで相談にいらっしゃいました。 「先生、うちの子は、もう3年生になるというのに、家ではまだお人形遊びばかりをしているのです。幼いのです。勉強もしないでお人形遊びばっかり…

「困った親」「困っている親」

- 本来、家庭で行われる教育はすこぶる私的なものであって、それらは家庭や親の思いとともに、子どもとの間で相互作用的におこなわれる営みであると思います。世界観、人生観あるいは宗教観を含めて、なぜ(目的)、何(内容)を、どのよう(方法)に育むの…

体を通じて知っているということにも、意義がある

- 管理教育に反対する人は、したがって笛を嫌うのだろうが、ものごとはそれほど簡単ではない。すでに述べたように、人間が何かを「知る」という場合には、いろいろな次元がある。数学にしても、単に公式を覚えているのと、それが納得されているのとでは、だ…

<span style="font-size:large;">ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを、誰もが知っているだろうか。</span>

- この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを、誰もが知っているだろうか。それは無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どものしがたの小ささに惑わされて、つい…