教養

努力を惜しんで何ができよう

- 「―――進んで将相たらずんば、退いて千古の聖賢を友として書を読もう、これが平素から自分の志望であった」 と述べ、さらに、 「―――日本に生まれて日本はいかなる国であるかを知らねばならぬ。真に日本国を知らずして漫然と生きていてどうするものか」 自分…

素晴らしい友人がそばにいてくれれば、心が癒される

- しかし名前は知られなくとも、この人たちの影響は、恩恵を与えた人々の人生の中に、永遠に留まることになるのだ。人生の記念すべき日―――。それは、一流の詩のように、私たちの心を躍らせる人と出会った日だ。握手をしただけで、もの言わぬ思いやりの心が伝…

習慣は第二の天性を作る

- 年一回ぐらいでなく、毎月、毎日、もしくは一日中に三度も四度も自分の発心に注意しなければ、勢いそれが鈍くなりやすい。習慣は第二の天性を作るというが、毎日幾回となく、発心に注意すれば、すなわちこれ発心を継続することである。その間にいつしか習…

ばかは死ななければなおらない

- つまり、われわれはここで、愚者と賢者の間に永遠に存在している相違そのものにつきあたるのである。賢者は、自分がつねに愚者になり果てる寸前であることを肝に銘じている。だからこそ、すぐそこまでやって来ている愚劣さから逃れようと努力を続けるので…

考えたことがないのなら一回ぐらい考えておけ。それでも罰は当たらんぞ

- だが実は、自分は評価に値する人間だと思っているのは本人だけで、周囲の人はまったく評価していないということがよく起きる。天性のみを当てにして、“謙虚さ、素直さ”という、人として大切なものを身につけていないがゆえに、チームのなかで浮いた存在と…

小事が大事

- 私の好きな言葉に「小事が大事を生む」というのがある。いきなり大きいことを目指すのではなく、小さい事柄を積み重ねてこそ大きな目標が達成できるという意味だ。 それを体現している選手のひとりが、前述したイチローだ。二〇〇四年、イチローは262本…

納豆ダイエットに「踊らされ」、我先に納豆の買占めに「群がる」私たちの精神状態(世相)はどうなっているのか

- 本当のメディアリテラシー(新聞やテレビなどからの情報を読み解く力)とは、A新聞・B新聞・C新聞を並べて、ある事件の扱いについてどこが違うのか、なぜなのかを調べるなどといったことではなく、またテレビのD局とE局の報道番組でのニュースの扱いについ…

現代社会で生きるには因果関係のほうが便利だから、もうそれに慣れすぎて、それしか思考パターンとして動かしていない

- 茂木 そうか。シンクロニシティというのは、外のものと外のものとがシンクロするんじゃなくて、自分の無意識と外のものとが呼応すると。 河合 絶対、そうです。 で、無意識で動いているのが、外に出てきたりね。その出てきたものの背後には無意識がある。 …

「関係性」とは心のつながり

- 河合 僕がさっきいった話ですけどね、関係性と生命現象。これ、あんまりみんないわないんですが、ものすごい大事です。でも実際にやると、経験的にうまいこといくでしょう。すると、「この方法は科学的に正しい」と思ってしまうわけですよ。そこには方法論…

年末には一年の日記を繰り返し見よ

- 第一は過去一年中の日記を繰り返して見ることである。これには三日ぐらいかかる。正月より十二月まで順次に、毎月中の主なる出来事は何であったか、それを書き抜いて、一種の摘要を作り、一年のうちでもっとも悲しかったこと、最も嬉しかったこと、永く記…

本質を見抜く力

- このように、問題解決にあたって、「今何を求めたいのか、そのためには何が許されるのか?」、それを絶えず頭に入れておくことが重要です。この作業を進めていく一つの過程が、抽象化ということです。 (岡部恒治『考える力をつける数学の本』「13 余計な…

基本的に、ものごとは、なかなか自分が望んでいる通りにはならないものである

- 過去の対局と現在進行中の対局とでは、異なった状況になっているはずで、ニュートラルな決断をする大変さを痛感させられることが多い。 「対局中の棋士は、常に冷静に考えながら決断している」と思っている人がいるかもしれないが、プロといえども、対局中…

知識の貯蓄よりも、さらにいっそう大切な徳の貯蓄

- 貯えた知力がいかなる時に役に立つかは、分からぬものである。分からぬけれども、早晩役に立つ。ただ目前に横たわる必要のためにのみ得る知識は、それはドイツ人のいうパン学問である。パンを得てしまえば、もはや役に立たぬ。ゆえにいかなる時にも、いか…

子どもたちの夢をかなえてあげることが、大人の役目だと考えられた

- 「英語の選択の授業を受けたいといったけど、先生は受けさせてくれない。選択の英語を受けるのは高校に行く人だけだという。廊下でもいいから聞かせてくれと頼んだが、だめだった。くやしくて、くやしくて、生まれ変わって私も高校に行くようになりたいと…

能力というモノは存在しない

- 福井東養護学校の子どもたちについて、もしも、「能力」というフィルターにかけてみると、「できないこと」ばかりの項目がえんえんとつづくだろう。 ところがこれを、「実践」というレベルで見ると、じつに豊かな実践にあふれていることがわかる。 まりさ…

ネットの情報は信頼できないというが、それは当たり前

- 現代の日本の時代相を表現するのに、「ダイナミック」という言葉ほどふさわしいものはない。 「ダイナミック」とは「動的」という意味に解していただいて結構だが、私はそれに「非常に」という副詞をつける必要を、感じないではいられない。 激烈なダイナ…

猛勉強

今週のお題「私のゴールデンウィーク」 - これを脳科学の言葉で「オープンエンド」といいます。どこまで行っても終わりがない状態のことです。どんなに学んでも必ず次のステップが姿を現します。むしろ、一生懸命に勉強をして何かを知れば知るほど、必ず次の…

価値のある「知」を手に入れるには、人と人とのかかわりの中で育てていかなければなりません。

- 昨今の日本では「知のデフレ」現象が起きています。その原因として、膨大な情報の海の中から、自分にとって必要な情報を取捨選択していない人があまりにも多い、ということが考えられます。 たとえば、ネット上に存在するありとあらゆる情報の中には、くだ…

今週のお題「心に残った本」

今週のお題「心に残った本」 - 駕籠の中に煙草盆があった。煙草盆の中に灰皿があった。灰皿の灰は冷たく冷えていた。治憲はその灰皿に目を止めた。そして手にとって、 「米沢の国はこの灰とおなじだ」 と呟いた。 冷たい灰が、そいのまま米沢の国を象徴して…

人からよく思われたいとか、自分の値より以上に高く評価されたいとか、いう考えがあればこそおじけづくのである。

- 要するに人からよく思われたいとか、自分の値より以上に高く評価されたいとか、いう考えがあればこそおじけづくのである。自己の値を真価だけしか発表せぬとしたなら、少しもおじけることはない。また、たとえ真価以上に発表し得たとしても、それは到底永…