良書を読め

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「こういう物語は少年に人生や仕事に対して間違った考えを与えてしまうんですよ。知らなくてもいい悪いことや下品なことを教え、お姫様をお嫁に貰うとか、世間的な名誉をさずかるとか、骨を折らないで一攫千金の夢を見るようになります。誰か生き生きした自然な健康な物語を書く人はないかしらと思います。正しい美しい言葉づかいで心理を教え、出て来る人物も人間に共通な欠点を持っていながらも、私たちが愛さずにはいられないような性格にするのね。そういう本を誰か書きそうなものだと思いますよ。本に飢えている小さな子供たちが、わざわざ図書館へ行ってこんな下らない読み物を読んでいるのは見ていられません。悪いとまでは行かなくても柔弱で、もっと良い物を求めている子供たちがむさぼり読むのに全く不適当な本です。さあ、私のお説教はこれだけだから、今度はお前たち紳士方のおっしゃることを伺いたいものですね」とジェシー叔母様の顔は母親らしい心遣いで美しく紅潮していた。


(オルコット、村岡花子訳『八人のいとこ』「一七 約束」220-221頁、角川文庫)

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大学生活4年間で得られたものは多く、特に全国各地に学友ができたこと。人数は少ないですが、共に寮に泊まり、勉学、スポーツに励み、生涯の学友となる人たちに出会えたことは、ボクの人生をより豊かに彩ってくれるものです。

その学友たちと励まし合い、連携してきたからこそ、通信教育という厳しい環境の中でも、レポートや科目試験に挑戦し、乗り越えてこれたのだと思います。

通学部で通っていれば、もっと多くの人たちと出会えたことだと思いますが、通教は通教で、ここでしか出会えなかった人もいることは事実ですし、“仕事をしながら”という通教の特徴からも、職場でも多くの方と出会うことができました。

そして、もう一つの特徴は、全国から向学心溢れる老若男女が大学に集うということ。夏スクで出会ったのが、奄美大島から来た60代の通教生。二人部屋の寮で一緒になりました。
朝、起きると、机に向かってレポート作成にペンを走らせている。夜、大学から寮に戻ると、すでに机に向かっている姿が見られました。大学では、教授にレポート課題について分からないところを質問し、レポート作成に励んでいました。
地元では、農業を仕事とし、夜仕事が終わるとクタクタになり、とても勉強できる状態ではないとのこと。
それでも、遠い地からスクーリングに参加し、勉学に励む。

頭が下がります。

その他、様々な環境で、立場で、学んでいる人たちと出会いました。通信教育なので、自主性が通学部の人より強いと自負している場合もありますが、実際、教室は前の方から埋まっていきます。
学校を卒業し、社会に出てからもまた勉強しようという人は、やはり違いますね。

なので、通教で学んだこは誇りに思います。

また、
人との出会いと同じくらい、大きな影響を受けたのが、本との出会いです。

「良書を読め!」と恩師は語りました。

良書との出会いが、狭い自分の世界を大きく広げることになりますし、時代を超えて、国境を越えて、友人ができるというのです。

自身の人格形成の上でも、良書との出会いは、大切な要因となりますね。

学校でも、朝の読書運動は、すでに全国的に広まっていますが、子どものころは、ワケが分からなくても、読書という習慣は、自身の成長を止めることなく、大人になってからも自身を磨くために必要なこととなるはずです。

逆に、3流の低俗な雑誌には関わらない方がいいかと・・・。

“週刊誌”なんて聞くと、拒絶反応とまではいかないまでも、嫌な気分になりますw

嘘やデマばかりだとボクは勝手に思っているんですけどね。偏見ですねw

でも、2流、3流雑誌は、読む価値はないと思っています。

結局、あいつらの目的は“数字”なんでしょうね。

民衆を賢くするのではなく、愚かにしてしまう。今の日本を見ればハッキリ分かるでしょう。


醜いモノより美しいモノ。

損するモノより利益となるモノ。

悪いモノより善いモノを目指すのが、理想の社会だと思うんです。

理想論を語るのは、簡単。

だからこそ、安逸を退ける自己との闘争が必須になるわけですね。

足元をしっかり見つめて、現実で描く夢に向かって社会の建設に関わっていきたいですね。

理想を“語るだけ”でなく、ちゃんとアクションを起こしていきたいのです。
だから、“理想”って大事なんですよね。アクションを起こすキッカケとなるから。


よく、「一人では生きていけない」といいますね。

ドラえもんの映画の主題歌にもありますね。

であるならば、やはり、社会で起こっていることは、「関係ねェ」ことはない。

一人ひとりが社会をつくっていく、という気概で、ボクも社会に打って出たいと思います。


今日も、脱線しましたw

これからも良書を読み続け、また子どもたちにも良書の素晴らしさを語れる教育者を目指したいと思います。


八人のいとこ (角川文庫)

八人のいとこ (角川文庫)