「わかりやすさ」は他人への愛
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楽屋裏をご披露するようで恐縮だが、私が物を書くうえで「文章の師」として尊敬している人が二人いる。一人は、上杉鷹山の師・細井平洲であり、もう一人は福沢諭吉だ。細井平洲は、
「難しいことをやさしく説くのが本当の学者だ」
と言って、青空劇場といっていいような両国橋脇の芸能人の終結場所に自ら身を投じた。そして、他の芸能人以上の拍手喝采を得た。涙も得た。もう一人の福沢諭吉は、教え子にこんなことを言っている。
・自分の考えは必ず文章にしなさい。
・しかしその文章も、昨日地方から出てきてそれほど学歴のないお手伝いさんにも理解できるものでなければならない。
・もし、お手伝いさんに理解できたら今度はその文章を暗記して街頭に立つこと。
・街頭に立って道行く人びとに語りかけること。つまり演説をすること。
・もし、通行人が立ち止まって「君の話はなかなか面白いね」と言えば、君の考えは社会に承認されたことになる。
もちろん福沢諭吉がこのとおりに言ったのではない。私なりに意訳して受けとめている。が、私が物を書く時の基本的態度は、まさに細井平洲と福沢諭吉から教えられたことを実行している。
(童門冬二 『師弟 ここに志あり』「緒方洪庵と福沢諭吉」23-24頁、潮出版社、2006年)
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本日、教員採用二次選考試験の実技試験が行われました。
最初に、水泳。
25mをクロールで泳ぎました。
フォームや息継ぎを意識して泳ぎましたが、どんな形になっていたのか自分では分かりません;
次に、マット運動。前転(足交差立ち上がり)→伸膝後転→開脚前転。
これも、体全体の使い方を意識してやりましたが、どんな形になっていたのか自分では分かりません;
最後に、音楽。ピアノで弾き歌い。
課題曲は、「かたつむり」
これが最大の難関でしたが、なんとか引けましたし歌いました。音程はずれていたと思いますがw
速さもよく分かりません;
3つとも、特にできなかったというわけでもなく、完璧にできたというわけでもない。
これでは、他の受験者との差がありません。
というわけで、明日の論作文や22日の模擬授業、面接等で差がつくと思います。
特に教員採用試験は人物重視の選考試験なので、面接や討論が重要になってくると思います。
なにも練習していない論作文と英語のリスニングが明日の試験です。
今の自分の持っている全てを試験会場に置いてこよう。
これまでの経験を十分に発揮していきたいですね。
ps,
相手に何かを伝えるときは、要点をまとめることが大事ですね。
「つまり」「一言でいうと」など、分かりやすく変換しながら自分の頭の中を整理しつつ、文章化、言語化していくことが
論作文、面接ではもちろん、日常生活の場面でも大切なことかと思います。
ましてや、子どもたちに伝える際は、特に重要かと。
そして子どもたちに、相手の話を聞いて「つまり、・・・ということですね」と自分の中で要約し、相手の言おうとしていることを理解しようとする態度も育ませたいですね。

- 作者: 童門冬二
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