一瞬にして「敵はいないよ、安全だよ」と知らせ、仲間たちの緊張と不安を和らげてあげるためのサイン

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 笑いの起源について、進化論を発表したチャールズ・ダーウィンは、非常に重要な仮説を打ち立てている。かの「偽の警告仮説」である。

「笑い」は、動物が群れをなして生活するなかで、仲間同士の「伝達=コミュニケーション」の必要性から生まれたというのだ。それはこんな説である。

 群れに外敵が攻めてきたとき、外敵を発見した一匹が仲間に危険を知らせる警告の叫びを上げる。でも、外敵が去ってしまったり、もしくはそれが嘘だとわかった瞬間に、仲間の緊張を解くために、ニヤッと顔の筋肉を弛緩させた表情を見せる。つまり、一瞬にして「敵はいないよ、安全だよ」と知らせ、仲間たちの緊張と不安を和らげてあげるためのサイン、それが笑いの起源なのだ。

 このように、笑いの起源は群れのような集団生活や社会性と強く結びついている。

 一人がクスクス笑いはじめると、周りのひとたちにも笑いが感染しはじめる。その上、喜怒哀楽、多様な感情のなかで、笑いほど集団のなかで感染しやすく、共有できる感情もなかなかない。第一、独り善がりな笑いというものは存在しない。「偽の警告仮説」にしても、笑いは仲間たちを安心させるための行為に他ならなかった。必ず相手にどう見えているか、どう伝わるかが計算されている。笑いにはメタ認知と社会的知性が欠かせない。笑いは、起源からして、このような社会的側面が非常に色濃く反映した現象だったのだ。

 

 

茂木健一郎 『笑う脳』「第1章 われ笑う、故に脳あり」20-21頁、アスキー新書、2009年)

 

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昨日は職場の先生方と飲み会でした。

冬休みが終わり、公開授業、人権集会に向けて慌ただしい日々をがんばってきた皆さん、お疲れ様です!残りの2カ月も仲良く元気に乗り切りましょう!!との意義を込めて、飲み、食い、語り、歌い、笑いました。

それぞれ皆さん、見えないところで苦労をされているとともに、自分自身の悩み、苦労も受け止めてくださり、改めて温かい職場だなと痛感しました。

学年部を越えて、職場全体が一人の教員を支えていこうという空気があります。職場に恵まれて幸せ者です。ホント。

「先生のため」の背後には、「子どもたちのため」という先生方の想いがあります。もし今、ボクが負けてしまえば、一番悲しむのは4年2組の子どもたちであると。

 

残りの2ヶ月。苦しくも楽しい修行の日々がまた続くと思いますが、自分にできることをやり切る。1年目の初心を忘れず、子どもたちと体当たりでぶつかっていく。

「できないことはできない」と開き直るのも、批判の対象になると思いますが、まずは、「やってみる」ことです。そして、結果、いい方向に転ぶか、悪い方向に転ぶかは分かりません。しかし、その時、助けてくれる先輩方がいるということ。

 

子どもたちの未来に関わる仕事に就いている者として失敗は許されない。

一方、何事も挑戦し失敗が許される年齢。

このバランスを考えながら、教育に尽力していこう。

 

模索しながらの前進であることには違いないです。

人生、死ぬまで勉強。ですから。

 

ベテラン先生たちから励ましを頂き、また来週から頑張れます。

こういう場は、よりよい職場づくりのためにも大切ですね。

 

打ち上げでは、美味しい鍋、お酒を囲みながら、楽しく大いに笑うことができました。

普段の職場でも笑いはありますが、本音で語り、職場では見せない一面も垣間見え、互いに笑い合うなかに、「大丈夫、おれたちは大丈夫!」という根拠のない安心感が生まれます。

日々、緊張感と責任感を背負って生きているのですから;「笑い」は最重要となるはずです。

 

 

笑う脳 (アスキー新書)

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