子どもが必要とする「ケア」について、一番適切な判断ができるのは、行政ではなく、親である

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 政策と政策の狭間に落ちてしまっている視点も多々ある。たとえば、母親が専業主婦である貧困世帯である。母親がパートに働きに出れば、収入は若干上がるかもしれないが、保育料などを考慮すれば、家計の大した足しにはならない。母親が家にいないことで、子どもが受けるデメリットもある。子どもによっては、思春期で微妙な時期であったり、ケアが特に必要な場合もあるであろう。子どもが必要とする「ケア」について、一番適切な判断ができるのは、行政ではなく、親である。経済的な理由によって働かなければならず、本当に必要な子どものケアができなくなったり、また、本当は働きたいのに、適切な保育支援がないから、働くことができない、というような状況を、少しでも解消することが政府の役割なのではないだろうか。

 

(阿部彩 『子どもの貧困』「第7章 「子ども対策」に向けて」227頁、岩波新書、)

 

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 子どもに関する対策を「少子化対策」と思っている人は少なくない。これまでみてきたように、政策立案の過程においても、欧米諸国では子どもの貧困が重要な政策課題であるのに比べ、日本では「子どもの貧困」という視点はほとんど論じられてこなかった。実際に、日本は先進諸国の中でも長い間低い失業率を保ち、子どもをもつ世帯は比較的に均一であり、高齢者世帯や単身世帯に比べて豊かであった。このような中で、子どもの貧困に対する政策のプライオリティが低くなり、出生率の低下、労働力の減少などに現れる目の前の少子化問題を最重要課題とする家族政策が推し進められてきたのも、当然といえば当然の流れである。そのため、日本の子どもに関する対策は、女性や男性の育児休暇取得率の上昇や、保育所の拡充、児童手当の対象者の拡大(一人当たり給付額を伴わない)といったメニューが並んでいる。これらの政策は、女性の就労と育児の両立を支援し、「ワーク・ライフ・バランス」を達成することにより、子どもを生みやすい環境を整えることを目的としている。政府は、二〇〇八年を「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)元年」と名付けて、少子化対策を一層充実させるとしている。

 もちろん、現に人口が減少し始めている日本にとって、子どもの数を増やすことが政策の課題であることは多くの人が認めているであろうし、何よりも、子育てがしやすい環境を作ることは重要であろう。しかし、これらの政策はどれも親の就労促進やストレス削減、そして出生率の上昇や女性の労働市場への進出によって労働人口の増加を促すものであり、「親」ないしは「国」のための政策である。立教大学の湯澤直美准教授の言葉を借りると「子どもそのものへのアプローチが乏しい」(『週刊東洋経済』二〇〇八年五月一七日号)。

 本書が提唱したいのは、「子どもの幸せ(ウェル・ビーイング)のための政策」である。子どもの数を増やすだけではなく、幸せな子どもの数を増やすことを目標とする政策である。「少子化対策大臣」ではなく。「子ども大臣」が必要なのである。

 

(阿部彩 『子どもの貧困』「第7章 「子ども対策」に向けて」242-243頁、岩波新書、)

 

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そろそろ政治にも目を向けて、監視していかなければと思っております。

色んな意味で、今の日本は、「変わる時」だと思います。

天変地異然り。

 

気がつけば25歳となっており、同級生が結婚し、子どもを出産している状況です。

子育てに奮闘しているお母さん方。が、同級生という・・・;

子育ての経験がないので、その苦労はいかほどかと思うわけですが、それはそれは尊いことですし、教育の鏡であり、全国のお母さん方には頭が上がりません。

 

 

さて、今日は授業参観でした。その後は、PTA総会。

授業参観は、4年生の算数。

わり算の筆算です。

2限目に導入をして、5限目が授業参観。

2限目の導入の課題をじっくりみんなで考えました。それぞれの考えを出し合い、3年生の復習も兼ねて、わり算のしくみを確認。

いよいよ筆算に向けての問題を提示する前に2限目が終了。

ちょうど良かったと思います。

授業参観の最初に、みんなの考えを再確認し、本時の課題へ入りました。

今までの考え方そのままではうまくいきません。少し考えを深める必要がありました。そこで、ペア・グループでの学び合いです。こちらは少しのヒントを与え、子どもたちは隣の子と相談しながら課題に向かいます。ここで、子どもたち自身で答えまで辿りつきます。筆算の仕方はまだ知りません。図や絵をかいて考えます。

その後、みんなで考え方を聴き合い、答えを確認しました。

そして、みんなの考えをもとに、わり算の筆算の仕方を指導しました。

10のまとまりで考えた子どもたち。筆算の仕組みにも繋げて理解できたのではないかと思います。たぶんw

ここでチャイムが鳴り、練習問題は次回。

 

それにしても、授業参観は緊張しますね。公開研究授業ほどではないですが、じっと見つめてくる親御さんの目は気になります(汗;

授業参観が終わり、PTA総会。その中で、職員紹介もあり、ほぼ全保護者の前に顔と名前が知られたわけです。これで近所でヘタなことはできませんw

なにも疾しいことはしていませんが・・・;

 

今日は、なんとなく疲れました。

明日は金曜日。

そして、3連休。

リセットできるところはリセットして、また明日から前進です!

 

 

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子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)