最近何かおもしろい本読んだ?

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 本の話を友だちとする。

 こんな当たり前のような会話が若い人の間であまり見られなくなってきているのは、危機的な状況だ。私は大学生たちには、「会ったら挨拶代わりに、今読んだばかりの本や読んでいる本の話を必ずするように」と言っている。お互いがお互いを刺激するようになれば、読書欲は高まる。「最近何かおもしろい本読んだ?」という質問を何気なく天気の話でもするように、必ず大学時代は私はしていた。せめて大学生のうちだけでも、本をめぐる会話が会話の中になってもいいのではないだろうか。

 

齋藤孝 『読書力』「Ⅲ 自分を広げる」170頁、岩波新書、2002年)

 

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読書によって、どんな力がつくのか。

読書をすると、何がよいのか。

本を読むことはよいことだ。と何となく分かるんですが、それをはっきりと述べられたのが上の本です。

 

自分の知らない世界を知ることができる。時代や国が違う人から話を聴くように、その人物の考えと自分の考えを擦りあわせて深めていくことができる。等々。

このような利点がある上で、齋藤氏は、読書は自己形成のための糧であり、またコミュニケーション力の基礎であると述べています。

大きくこの2つの読書の力について、章毎に分かりやすく書いてあるのが本書です。

 

これから読書を経験していく人のみならず、すべての人にお薦めできる本だと思います。

それは、日本がここまでの大国になったのは、先哲たちの読書力の賜物であったと言っても過言ではないと、この本を読んで感じたからです。

それほど、読書の持つ力は大きいですし、近年、読書するワカモノが減ってきているという現状にも危機感があります。

 

貴重な読書の時間を無駄に過ごすことにならないように、この本を通読する程度でもいいのかなと思います。

 

 

ps,

それにしても、「最近何かおもしろい本読んだ?」と聞いても「あー、最近読んでいないなー」という返事が多い。「じゃ、昔は読んでいたのか」というとそうでもないw

テレビやゲームの影響力が恐ろしい・・・orz

 

 

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)