ここで忘れてはならないのは「心のケア」です
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私たちは引き続き復興に向けて、できる限りのことをやっていきますが、ここで忘れてはならないのは「心のケア」です。
やはり子供たちは震災で大きなショックを受けたと思います。
学校という家族と離れたところで、あれだけ大きな地震を経験しただけでも、相当な恐怖を感じたはずなのに、そのあとに大津波があり、家族や住まいまで失ってしまった子供たちの心情はどのようなものだったのでしょうか。
幼い心に刻まれてしまった傷は、そう簡単には癒えませんし、それこそ社会全体で子供たちの心のケアを推進していくべきだと思います。
(村井嘉浩『それでも東北は負けない』「第三章 国の復興対策は正しいのか?」114頁、ワニブックス)
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道路や橋、住宅などの復興は進んでいきますが、最も大事なのは「心の復興」
総理が「心の復興」という言葉を出していましたが、果たして政府が「心の復興」にどんな力を発揮してくれるのか。疑問です。
政府は政府で。企業は企業で。また個人でできること・・・。それぞれの立場がありますので、それぞれのできることで、復興に向けて取り組むことが重要です。進むべき方向が同じであるならば、方法は色々あっていいと思います。
その中で、最も大事な、根本的な「心の復興」に貢献できるのは。
今もなお、仮設住宅で暮らしている人々の心の支えになっているものとは。
震災直後、どこよりも早く“運動”を展開したのは。
宮城県知事が感謝し、今後も「心の復興」に向けて期待するものとは。
さて、恩師は、「社会のための教育」ではなく、「教育のための社会」を目指すべきであると述べました。
無知ほど残念なことはない、といいますが、やはり社会的動物である人間一人ひとりが幸福なくらしを確立するためには、どうしても教育の力が重要になってきます。それは、単に義務教育、高等教育の話ではなく、社会人にも通じる話ですが、就中、義務教育には重要な使命があると感じます。
教育は、子どもの幸福が目的であり、社会の繁栄が目的ではない。(もちろん、個人の幸福確立のためには社会の発展が重要ですが)国の圧力を受けないということですね。社会の発展、科学技術の進歩だけが重視され、そのための奴隷になってはいけないということです。
誰が奴隷になるのか。教育を受けられなかった人たち、確固たる哲学を持つために自己研鑽できなかった人たちです。ここに「教育」(国の圧力を受けない)の重要性があると思います。
ワンピースではないですが、国民が騙されては、平和な国も悪道に堕ちるということではないでしょうか。
恩師は「大学は、大学に行けなかった人たちのためにある」と述べています。何のための知識か。何のための研究か。学識者や研究者、専門家たちは、「こいつらに言っても分からないだろうな」ではなく、また難しい言葉ばかりを並べて知識をひけらかすのではなく、民衆のために、社会のために、貢献できるように努力すべきであると思います。
また庶民の方も、幅広い意見を聞き、自分たちが暮らす社会にどう関わり、どう働きかけ、どう貢献できるのかを積極的に求めることが、前述した「奴隷にならない」ためにも必要なことかと思います。これも「教育の力」なのかなと思うわけです。
長々と書きましたが、東日本大震災から3年。物質的な復興は進みますが、「心の復興」に今後もより力を入れていかなくてはいけないなと思うわけです。これは直接震災の影響を受けなかった人たちにも言えることだと思います。
誰しもが、何かしらの悩み、困難にぶつかっています。将来に不安もある。
そんな中で、「心の財(たから)」だけは決して失ってはなりませんし、そのために、できることをコツコツと進めていく。

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