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現代社会で生きるには因果関係のほうが便利だから、もうそれに慣れすぎて、それしか思考パターンとして動かしていない

メモ 読書 教養
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茂木 そうか。シンクロニシティというのは、外のものと外のものとがシンクロするんじゃなくて、自分の無意識と外のものとが呼応すると。
河合 絶対、そうです。
 で、無意識で動いているのが、外に出てきたりね。その出てきたものの背後には無意識がある。
 「世界」という場合、僕らは意識・無意識、全部含めて世界を考えているわけですから。だけど現代社会で生きるには因果関係のほうが便利だから、もうそれに慣れすぎて、それしか思考パターンとして動かしていない。
茂木 意識とか合理性のレベルで、「いまこういう情報が必要だから、この本を読もう」とか。
河合 そういうふうにやっていくのもひとつの人生だけども、それやったら、人生のおもしろみの半分ぐらいしか楽しんでないんじゃないかと思うわけですよ。僕みたいにやってても、それはそれで、ちゃんとこうして生きているわけですね。
 それから、多いのが、間違って因果関係をとらえている人ですね。ものすごい単純な因果関係をつくって、「オヤジが酒を飲むから子どもが悪くなる」とか。もし本当に因果関係があるなら、酒飲みの子どもはみんな悪いということになるでしょう。反対に、酒をやめたら子どもがよくなるとか、絶対そうだとはいえないでしょう。
 とくにいまの世の中は、そういう因果的な思考でがんじがらめになっている。それを解きほぐす者として、僕らセラピストの役割というのは、ものすごく大きいんじゃないかと思いますね。解きほぐすことによって、その人の世界は、もっと豊かで、広くなりますね。


河合隼雄茂木健一郎『こころと脳の対話』「第二回 箱庭と夢と無意識」106-107頁、新潮文庫

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「オヤジが酒を飲むから子どもが悪くなる」
というのは、大げさな例ですが、なんでもかんでも、因果関係をもってきて、
「これが悪いから、こうなるんだ」
みたいな、なんか、責任逃れというか、原因を外に求めているような考え方には注意が必要ですね。

確かに、因果関係はあらゆる場面で、成立してあり得ることですけど、

基本、「自分の無意識と外のものとが呼応する」わけですから、

原因も結果も、結局は自分次第だと。


結果が悪かったのは・・・

というか、その“ある結果”を「悪い」とか「失敗」とか判断するのも自分ですから。

捉え方次第ということでしょうか。


ここ最近、河合隼雄氏の対談を読んでいます。

河合先生も高校の教師だったということもあり、多くの子ども達とかかわり、

興味深い内容が多いですね。

気付かなかったことが多々あります。

“新たな発見”というのは、快感ですね。


こころと脳の対話 (新潮文庫)

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生きるとは、自分の物語をつくること (新潮文庫)

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