学びの共同体・学び合う学び

仕事が自分の活動だけで自己完結しないということ

----- 仕事が自分の活動だけで自己完結しないということは、職人仕事の満足感も、能力の発揮、仕事の主人たること、遊びのように働けることなど自分の側の条件だけではけっして得られないということである。満足のいくものつまり一定の水準にあるものが作れ…

教師はいつも「受難」を生きることを宿命づけられている

----- 危機と混乱と混迷が渦巻く転換期において、教師が教師として生きる基礎となるものは何なのだろうか。私は多くの学校訪問し、教師たちと学校を内側から改革する実践を推進しながら、この転換期において教師に求められる第一の事柄は、日々の授業実践を…

教師が変われば、子どもたちも変わっていく

----- 『学び合い』の授業をすると、子どもたちは変わります。そして実は、教師が変わるのです。教師の子どもたちを見る目が変わるのです。授業とは何か、学校とは何か、子どもたちの今そこで活動していることの意味は何か。そういったことを常に考えるよう…

「学び合い」を目指して

お久しぶりです。 最近は、ブログを更新する暇もないくらいお仕事を頑張っているということですね。 理科の専科ということで、休日には水やりとエサやりに学校へ行っています。 なので、来月から始まる学期に一度の土曜授業が始まっても特に問題ありませんw…

わかっていることがそれ以上深まらなければ、そこには学びが生まれなかったということになる

----- 学びが生まれるということは、発見があるということです。それまでに有していた知識や技能がより深まるということです。それまで考えていた通りではなかったと気づくこともあるでしょう。全くわからなかったのに、そうだったのだと、その仕組みや意味…

本来、子供たちに最初に教えるべきなのは、「このこと」のはずです

----- 重ねて申し上げますけれど、競争を強化しても学力が上がりません。少なくとも、今の日本のように閉じられた状況、限られたメンバーの間での「ラット・レース」で優劣を決めている限り、学力はありません。下がり続けます。 学力を上げるためには、自分…

個性というのは自分で名乗るものではなくて、他者から与えられるもの

----- 内田 学生の就職活動の様子を見ていても、世の中には自分だけにしかできない「唯一無二の」適職がどこかにある、という幻想を刷り込まれていますね。俺は恋愛幻想と同じ構造になっている。仕事をする前に自分の適性や適職なんかわかるはずないのに、そ…

求められる役割をしっかり把握したうえで、さらにその上を行くパフォーマンスを心掛けよ

----- ビジネスも番組も生き物。部品や資料が揃わない。期日や予算の変更がある。何でもありだ。だからこそ「行き当たりばったり」の対処が求められる。 徳光さんがここまで仕事をしてこられたのはそういうことなのだ。徳光さんはただの呑気なジャイアンツオ…

想像力こそ人間に圧力を加えて、勇気と冒険へ促す母体

----- 行動自体は、心理の暇もないほどの速さで普通行われる。心理は前かあとに存在するのである。しかし未来を思い、過去を思うのは人間の特性であり、動物にはない想像力というやっかいな能力が人間を掣肘している。特攻隊も想像力に悩まされることがなか…

論理的に喋る能力を身につけるよりも、論理的に喋れない立場の人びとの気持ちをくみ取れる人間に

----- 東日本大震災以後、リーダーの資格ということが多く問われてきた。大学でもリーダーシップ教育が、声高に叫ばれている。 通常、そういった場面で言われるリーダーシップとは、人を説得できる。人々を力強く引っ張っていく能力を指す。しかし、私は、こ…

教師も子どもから学んでいる

----- 相手はさまざまですが、学んで変わるためには、必ずもう一方の支えが必要です。ということは一方的に、ものを教えるという関係は成立しないということになります。 あるのは学び合いという関係です。教師も子どももそうです。 わたしが、子どもに学ぶ…

「知りません。教えてください」

----- 繰り返し申し上げているように、専門教育では、「どうしてこんな教科が存在するのか?」という根源的な質問はしてはならないことになっています。でも、現場ではいきなり「先生、なんでそこに突っ立ってるの?」という想定外の質問に直面することにな…

「ねえ、ここどうするの?」という問いを発することから、学び合いが出発する

----- 個人作業の協同化においては、わからない子どもが「ねえ、ここどうするの?」という問いを発することから、学び合いが出発する。この質問に応える子どもは、つまずいている子どものつまずきを理解し、つまずいている子どもがわかるように説明しなけれ…

子どもが必要とする「ケア」について、一番適切な判断ができるのは、行政ではなく、親である

----- 政策と政策の狭間に落ちてしまっている視点も多々ある。たとえば、母親が専業主婦である貧困世帯である。母親がパートに働きに出れば、収入は若干上がるかもしれないが、保育料などを考慮すれば、家計の大した足しにはならない。母親が家にいないこと…

日常的に声かけを

----- たいていの人は、自分の存在意味を探してさまよいながら人生を送っています。その存在意味は自分だけで見出せません。大勢の人とともに生きる人間社会では、ほとんどの人が他者とのかかわりの中に自分の存在意味を見出しています。子どもにとって自ら…

子どもが学び合うとどんなことが起きるのか、耳を澄まして、気持ちを傾けてとらえるべき

- 30人をこえる子どもが在籍する学級なら、グループは八つ以上つくられることになります。そして、それだけのグループが同時に話し合うことになるのですから、一つひとつのグループで何が学び合われたか、一人の教師でとらえ切れるはずがありません。しか…

ものごとの道理を悟ったときは、それを友人同士お互いに確かめあうべき

- 学ぶことを単なる稽古や遊戯としか思わず、実地の有用性を無視してかかり、いたずらに年月を費やして学業をすたれさせてしまうことは、十分に反省すべきことです。これは学問の成績・上達ということは、学ぶ者の意思や気力が先で、理屈や筋道などは後から…

天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず

- 「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」という諺または教訓が、孟子の時代にはやっていた。天の時とは、城攻めにさいして、木火土金水の五行の運航に応じて、その年、その季節、その月、その日に定められた吉凶の方角のあるのをいうが、これ…

民の立場に立ってその喜怒哀楽を考え、どうすればいいか親の気持ちになって行なおう

- 「上に立つ者は民をあたかも幼子を愛護するようにいたわり導け」 という言葉は中国の古い本によく出てくる。『書経』にも『大学』にもある。孟子ももちろんこの主張をした。民の父母になった政治家がどういう事を行わなければいけないかといえばあげて「仁…

私の話したことの一体何パーセントが、この若い学生たちの意識を喚起しているのか

- 福岡ハカセが行っているのは『毒と薬』という名の講義。ヒトにとっての薬は、微生物にとっての毒であり、それは生命現象と言う一枚のコインの表と裏を見ているにすぎない。そんな薬であり毒であるものが、私たちの身の回りにはたくさん存在し、それを私た…

ヴィジョンがなければ、どんなに時間とエネルギーと人と資源を投入しようとも、それらは無駄になってしまう

- 学校改革について教師に語ると、「時間がない」「人がいない」「資源がない」という答えが必ず返ってくる。改革においてもっとも足りないのはヴィジョンなのだが、それを指摘する教師は稀である。ヴィジョンがなければ、どんなに時間とエネルギーと人と資…

ただ「知っていてくれる……」

- 人間の生活の中には、ふしぎな生き甲斐、ふしぎな感動が潜んでいる。 人生意気に感ずという古人の言葉があったが、 (―――自分をよく知っていてくれる者がここにいる……) そう思うと、高杉晋作ほどの男も、男泣きに泣かずにいられない感動を味わった。 晋作…