こどもたちは、楽天的で、前進的で、自由で、彼らを眺めるだけで人々の心に平和をもたらすことのできる「思想家」でした。

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 ―――こども……あなたにとってそれは、たんに未熟なヒナドリではありませんでした。むしろ、もっとも完成された創造物であり、損われてはならない人類の原型でした。

 こどもたちは、けっして役立たずでもなく、かわいい愛玩物でもなく、人間の一生の中で最も豊かで意味深い労働をいとなむ知的労働者であり、人類の創造性を保障する原動力でした。

 こどもたちは、楽天的で、前進的で、自由で、彼らを眺めるだけで人々の心に平和をもたらすことのできる「思想家」でした。このようなこどもたちに対しては、教えることよりも、彼らから学ぶものの方がはるかに多いことをあなたは指摘しつづけてきたのです。

 

 

灰谷健次郎 『子どもに教わったこと』「「きりん」との出会い」12頁、角川文庫)

 

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本日、無事に卒業式が終わりました。

感動的な卒業式で、保護者はもちろん、地域の来賓の方々からも「感動しました」との声を頂いたそうです。

本校最後の卒業生。立派な卒業生であり、立派な後輩たちです。まだまだ幼さが残っていますが。

式が始まる前から泣いていた6年生。親からの手紙を読んで泣いたそうです。6年担任の先生は、泣かそうと色々仕込んであったそうですw

授与の際も、涙ぐみながら受け取る児童もいました。本人なりに思うところがあったのでしょう。

1年生の児童も泣いていたそうです。卒業式で1年生が泣くというのは、なかなか無いと思いますが、それだけ、6年生との関わりがあり、やさしくしてもらったんだなあと。 小規模校の強みと言いましょうか。

在校生も長時間、集中し、よく頑張りました。歌の声もよく出ていて、別れの言葉もしっかりと想いをのせて言えました。在校生の力で式を盛り上げてくれました。

 

天気にも恵まれ、暖かい中で、卒業生を見送りました。

涙と笑顔の卒業式。

 

 

ホッとするのも束の間。

午後から閉校式の会場準備。

運動場に、駐車場のラインを引き、体育館に数百個の椅子を並べ、歴代卒業生の写真を展示し、飾り付け。 地域の方々にも手伝っていただきました。地域との強いつながりのある本当にステキな小学校です。

 

ヘトヘトになって帰ってきました。今年度に限り、卒業式は「通過点」です。

今の校舎で、今の子どもたち・先生方と過ごす日も、あと2日。

瞬間瞬間を大切にしていきたい。

 

 

 

 

子どもに教わったこと (角川文庫)

子どもに教わったこと (角川文庫)