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学びとは本来、新鮮な驚きが伴うもの

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 そもそも僕らが生きているこの世界には、想像を絶するぐらいのたくさんの情報が蓄えられています。そして、「学ぶことそのもの」を楽しむ人は、「目的意識」を動機づけにする人よりも、圧倒的に豊かな情報をそこから引き出し、自分の中に取り込んでいます。それは、学びのプロセスの中に「驚き」があるからです。
ではなぜ、「驚き」があると、同じような体験の中から豊かな情報引き出すことができるのでしょうか。食べると言う体験を例に考えてみましょう。一見まったく同じように見えるトマトを食べたとしても、その体験は毎回、まったく異なるはずです。また、今日食べるのと、明日食べるのとでは、その味わいは変化しているはずです。なぜなら、あるトマトが、種から芽を出し、苗なり、花を咲かせ、実をつけるプロセスは全く違うからです。僕らは普段、そこまで細かな違いを気にする事はないかもしれませんが、一見違いがないように見えるトマトも、人間と同じように、一つ一つまったく異なるそれぞれの「歴史」を背負っているはずなんです。その「違い」を感受したとき、僕らは「美味しい!」「このトマトは一味違う」と驚き、心動かされるのです。
 また、僕たちの消化・吸収のプロセスも、一度たりとも「同じ」ではありません。消化器官は一見、毎日同じように消化・吸収を繰り返しているように見えますが、そこで行われるプロセスは毎回、まったく違います。胃も、腸も、日々変わりゆく状況の中で、食べ物という「異物」を自分の内に取り込むべく試行錯誤しています。時折、お腹を壊したり、便秘になったり、嘔吐してしまったりといったトラブルも、長い目で見れば異物を自分の内側に取り入れるために必要な調整機能であり、成長のプロセスと見ることができるでしょう。
 食べることを楽しむというのは、こうした毎回変化するプロセスを楽しむと言うことです。そしてこれは学ぶことそのものを楽しむ場合でも、同じだと思うんです。学びの対象である世界も、自分自身も変化を続けている。だからこそ、そこに新鮮な驚きがある。数年前に読んだ本を読み返した時、「あれ? この本って、こういう内容だったっけ?」と驚いた経験はないでしょうか。これは、記憶力の問題ではないんです。確かに同じ本には同じ内容しか書かれていないかもしれないけれど、それを読むあなたはもう数年前のあなたでは無い。ですから、一度読んだことのある本であっても、それが今のあなたにとって驚きに満ちた新鮮な内容であることに、少しも不思議は無いのです。
 つまり、学びとは本来、新鮮な驚きが伴うものであるはずなんです。毎日出会う出来事に新鮮な驚きを覚えながら、新たなものを自分の中に取り入れていく。それが本来の学びのプロセスなのです。

 

名越康文『驚く力』「第1章 「驚く力」が人を伸ばす」23-25頁、夜間飛行、2013年)

 

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名越康文著『驚く力』夜間飛行。読了。

同じ1日でも充実した日と、何となく過ぎていった日があるように、人生をより豊かに、充実したものとしていくためには、「驚く」ことが重要である。

「え、これ何?!」「どうなっているの?!」と身近なことでも関心を持ち、常に学び続けていくことで、人生はより実りあるものとなり、そのプロセスが幸福境涯の確立に繋がるのだと思います。

子どもと大人では、時間が過ぎていく感覚が違うんですね。子どもは、日々「驚き」と「発見」の連続ですが、段々と「驚き」と「発見」が少なくなっていく。しかし、それは、自分の心の持ち方次第だと思います。

色んな物事に「驚く」ことで、「学び」の日々を取り戻し、「生き甲斐」を見出し、「成長」していく。

「そんなの知ってるよ」とか「そんなの想定内だから」と誤魔化していくと、後で大変な目にあう。

「人間の知性の本質は、驚く力だ」といった哲学者もいたそうです。

 

「驚く」というのは能力。

その能力を発揮していくためのヒントが本書に書かれています。

改めて、「学ぶこと」について振り返ったり、「第二の所属」や「師弟関係」など、普段実践していることが書かれていたので、共感することも多々ありました。

その中で、「驚く」ことに視点を当てることはなかったので、勉強になりました。

実践につなげられるように・・・。

 

詳細は、また後程。

 

 

驚く力―さえない毎日から抜け出す64のヒント

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