2013-01-01から1年間の記事一覧

子どもに学問を教えることが問題なのではなく、学問を愛する趣味をあたえ、この趣味がもっと発達したときに学問をまなぶための方法を教えることが問題なのだ。

----- 子どもに学問を教えることが問題なのではなく、学問を愛する趣味をあたえ、この趣味がもっと発達したときに学問をまなぶための方法を教えることが問題なのだ。これこそたしかに、あらゆるよい教育の根本原則だ。 (ルソー著、今野一雄訳 『エミール(…

ウサギvsカメ

ウサギの相手はカメだったようだが、カメの相手はウサギじゃない。自分の信じる道をただ真っ直ぐ。いつまでも迷っているウサギ。確信を掴んだカメ。

集合体は、組織的な個人の人格性の抹殺の上に成り立ち、共同体は互いに向かい合うことによる人格性の高揚とその確認の上に成立する

----- 対立する世界にたいし望ましい制度の改革を求めて、共通の認識、共同体の意識なくして闘うところでは共同体の志向する精神は存在しない。共同体の志向する精神が成立するのは、現実をめぐって共同体自身の内部から生ずる闘いがなされるところである。…

私は何よりも先ず子供の信頼と愛著とを贏ち得ようとした

----- 一八 子供は自分の愛するものは何でも欲する。彼に名誉を齎すものは何でも欲する。彼の大きな期待を鼓舞するものは何でも欲する。彼に力を與へるもの、「僕にはそれが出来る」と子供に言はせるものは何でも欲する。 併しかうした意欲は言葉に依つて生…

全国大会で勝ったのは自分たちの仲間なんだ、というように学校全体に仲間意識が芽生える

----- 能代工の栄光は記録に残る選手だけで達成されたわけではないのです。周囲の人たちの力が合わさって勝っているのです。それは選手のご両親、下宿の方たち、クラスの仲間たちの協力です。 そのためにはきちんとした生徒指導が必要になります。近所の人に…

あの日あの時

Zeitgeist 2012: Year In Review - YouTube 2013年、5月となりましたが。 このシリーズ、好きです。 さて、今年はどんな1年となるでしょうか。 個人的には、「勝負の年」となりそうです。 いろんな意味で。

真の共同体は、人間の生き生きとした相互関係から創られる

----- 真の共同体は人々が互いに感情をもっているからといって成り立つものではない(むろん、感情なくしては、現実はあり得ないが)。むしろつぎの二つのことによって成り立つ。すなわち、真の共同体はすべての人々が生きた中心にたいし、生き生きとした相…

虚栄心や欺瞞に囚われることなく「本当のこと」を口にできたのは、唯一、幼い子どもである

------ アンデルセンの童話『裸の王様』にしても、笑われたのは権力者の王様だけではなかったはずだ。王様のまわりの従者たちも、パレードに参加した国民たちもみな同じことだった。つまり、権力を支えていた構造それ自体も笑われ、解体されたのだ。 布おり…

記録に残る歴史的事実は、記録者の主観を通して形を与えられたものばかりである

----- 「歴史の流れ」という言い方がよく使われる。あたかも、歴史が確固とした実在の河のようなものであって、過去の世界から未来の世界へ向かって、一定のコースを滔々と流れ続けているかのように聞こえる。しかし、これは錯覚である。普通に言うような意…

つらさよりも子どもを育てる喜びのほうが大きいから、子どもを育てる

----- じつは経済学は、人間は利己的なものだと考えているわけではありません。単純化のためにそうしているだけのことで、自分のことだけを考えているのが人間だとみなしているわけではないんですね。 つまり、経済学は、人間が利己的であるべきだ、という価…

子どもが必要とする「ケア」について、一番適切な判断ができるのは、行政ではなく、親である

----- 政策と政策の狭間に落ちてしまっている視点も多々ある。たとえば、母親が専業主婦である貧困世帯である。母親がパートに働きに出れば、収入は若干上がるかもしれないが、保育料などを考慮すれば、家計の大した足しにはならない。母親が家にいないこと…

男児志をたてて郷関を出づ 学もし成らずんば死すともかへらず

----- 兄の権平が、門わきに立ち、 「竜馬、まはや、往け」 と命じ、はかまの前ヒモに両掌をさし入れて、朗々と当時流行の詩を吟じまじめた。権平は不器用な男だが、声だけはいい。 男児志をたてて郷関を出づ 学もし成らずんば死すともかへらず 竜馬は、背負…

子曰く、回や我を助くる者に非ず。吾が言に於いて説ばざるところなし。

----- 依頼心が強すぎると、人間の思考は著しく衰える。思考が止まれば、当然、進歩も止まる。だからこそ、まずは自分の頭で疑問を感じ、考え、行動に移し、そこに違和感があればさらに考え行動するという姿勢が肝要なのである。師をもつことはもちろん大切…

日常的に声かけを

----- たいていの人は、自分の存在意味を探してさまよいながら人生を送っています。その存在意味は自分だけで見出せません。大勢の人とともに生きる人間社会では、ほとんどの人が他者とのかかわりの中に自分の存在意味を見出しています。子どもにとって自ら…

神がいないからこそ、僕は人間らしく苦しむことが出来るのだ。

----- ―――君が愛してさえくれればいいんだ。 ―――愛するといったって、……ねえ汐見さん、本当の愛というものは、神の愛を通してしかないのよ。 ―――僕はそうは思わない。愛するということは最も人間的なことだよ。神を知らない人間だって、愛することは出来るん…

cherry blossoms

あちこちで桜が綺麗に咲いているのを見かけます。 今週末には天気が荒れるそうで、来週ごろには散っていくと思います。 夏、秋、冬と再び準備・忍耐の時期に入っていきます。 来年も見事な姿を見せてくれることでしょう。 “冬は必ず春となる” 昨日、友人たち…

7世紀の日本建国以前の歴史は、日本史ではなく、広い意味での中国史

----- 日本史という枠組みは、日本という国家が成立したあとにしか当てはまらない。日本建国以前には、国境がまだなかったのだから、当然、国内と国外の区別もなかった。 だから、 7世紀の日本建国以前の歴史は、日本史ではなく、日本古代史でもなく、日本列…

一年に一回、社会ぐるみで自分たちの凝り固まってしまったものの見方や考え方をほぐし、リフレッシュするのが目的

----- エイプリルフールの嘘はあくまでも一年に一回、社会ぐるみで自分たちの凝り固まってしまったものの見方や考え方をほぐし、リフレッシュするのが目的である。けして悪意があってはならない。特定の誰かを笑いものにするでもなく、中傷も攻撃も含まず、…

「学ぶ」は「真似ぶ」

---- 君も知っているように「学ぶ」は「真似ぶ」からきている。ぼくの2歳の娘を見ているとわかるけど、人間にとって最初の学びは「まねできる」ことの喜びにつき動かされたものだ。言葉をふくめて、何もかも「丸ごと」まめしたあと、いらないものを捨ててい…

「尊厳」を支えてくれるのが他者の「承認」だ

----- 当然いろいろ失敗がある。「失敗しても大丈夫」と思えないと「試行錯誤」できない。「失敗しても大丈夫」が「尊厳」だったよね。「尊厳」を支えてくれるのが他者の「承認」だ。昔はそれ以外に、会社の大きさや学歴がアテになった。でもこれからの航海…

どんなにしんどいこと、つらいことにもそれなりに学ぶべきことはある

----- 相変わらず花粉症がしんどい。いくらかんでも鼻水が出る。くしゃみの連続。涙が止まらない。しかし、どんなにしんどいこと、つらいことにもそれなりに学ぶべきことはある。これら花粉症の症状は、私の免疫系が襲来するスギ花粉を何とか身体から排除し…

それこそわが生き甲斐なのだと悟って、ぐっと巨きな大樹に生長していったのは、この絶望の直後であった

----- 「重之助! 死んではならぬぞ。何のこれしきのことに!」 「は……はい」 「人は天地の心にそむかざれば栄うべしと、これも玉田先生のお言葉にあることだ。それを忘れて、このくらいのことで挫けては、父にすまぬ、母にすまぬ。重之助! われらの仕事は…

将来、赤ん坊になるために、勉強しなければならない。

----- 昨日、おじさんは、とんこつラーメンを食べました。とんこつラーメンはとてもおいしいが、どんなものかみんなは知っているかな。 これはラーメン屋さんが発明したのです。普通のラーメン屋をやっていたんだけど、豚の骨でダシをとるとたいへんおいしい…

達成感とは、自分が努力したものについてうれしい評価を受けたり、満足したりすることで得ることができる

----- たとえば、床を金属にして電気ショックを流せる部屋を作ります。そしてこの部屋に犬を一匹入れ、出口をふさぎ電気ショックを与え続けるのです。当然、犬は逃げようともがき苦しむけれど、逃げ道はありません。これを何度も何度もくり返し行うのです。…

先生方、寝てください

----- 最後に、先生方、寝てください。教材研究が多少中途半端でもいい、生徒指導でいろんなことがあるとしても、明日は明日の風が吹きます。そして、翌朝には元気に学校へ来て、子どもたちに「おはよう!」と声をかけてください。これがどんなに大事か。家…

人は、自分の行動を選ぶのになにか指針となるものがなくては、生きていけないのだ

----- ところで、生きていくとなると、人間の生活は、朝起きてから夜とこにつくまで、さまざまなおびただしい行動でうずまっていて、毎日毎日、人は自分のすることを、ほかにもやればできないこともない実にたくさんな行動のうちから、たえず選んでいかなけ…

みなが同じ地球上に生きる「地球市民」だという意識

----- アメリカ合衆国で発生したリーマン・ショックは世界を駆け巡って各国の経済に多大な影響を与え、その結果がまたアメリカの政治や経済をゆるがしている。インターネットに国境はなく、テロリストと呼ばれる集団も、国単位で活動しているのではない。つ…

一瞬にして「敵はいないよ、安全だよ」と知らせ、仲間たちの緊張と不安を和らげてあげるためのサイン

----- 笑いの起源について、進化論を発表したチャールズ・ダーウィンは、非常に重要な仮説を打ち立てている。かの「偽の警告仮説」である。 「笑い」は、動物が群れをなして生活するなかで、仲間同士の「伝達=コミュニケーション」の必要性から生まれたとい…

教師のことば、つまり話し方、聴き方がどれだけ大切であるか

----- 子どもたちは、学校教育において、ことばを獲得するとともに、そのことばを活用して様々なことを考え、学び、ことばを介して人とのつながりも築いています。ことばは子どもの学びと成長の鍵です。その子どもの学びと成長を支え、導くのが教師なのです…

ひとりの人間同士として、私と向き合ってくれたのだ

----- 幼い頃の大発見、もう一度 ノートの片隅、先生が赤ペンで走り書く文字は、ところどころ繋がっていたり、省略されたりしていて、小学生の私には少し読みづらかった。それでも私は必死に解読した。毎日欠かさず書いていた日記に、先生というたったひとり…